2017年10月08日更新

前作同様に既に4ヶ月前にe-onkyoで48kHz/24bitのハイレゾ版OSTを購入済み(記事:閃の軌跡 サウンドトラック・オリジナルマスター の感想)。こないだゲーム本編をクリアしたので(記事:閃の軌跡II プレイ日記Part14(春の始まり))ようやく全曲通して聴くことが出来た。今回も例によって自己満な感想を適当に書いていこう。

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リスニング環境はいつも通りヘッドホンはAKG K712 ProとオーディオカードはAsus Xonar Essence STX、再生はfoobar2000。やはりハイレゾ聴くならまったりした音質のHD598よりしゃっきりしてるK712Proだね。

相変わらずOST感想記事のフォーマットには試行錯誤してる。とりあえず今回も曲別ごとにまとめていこう。ちなみに曲名の前の数字はトラックナンバー。ハイレゾ版なので全50曲目までの通し番号となってる。

今回の作曲者は園田隼人さんと宇仁菅孝之さんのおふたりだけ。前作でメンバーだった籾山さんは退社されたんだろう。前作OSTは非の打ち所がない完成度で恐らく自分が気に入った曲も作っておられただろうだけにとても残念だ。園田さんと宇仁菅さんは10年以上不動のjdkメンバー。このふたりも抜けてしまったら…と思うと不安だがまぁ音楽を大事にするファルコムだからこの先も大丈夫だろう。

02.閃光の行方 -Opening size-(編・ドラム・コーラス:岡島俊治|ボーカル:小寺可南子・ヴァイオリン:水谷美月・ギター:宮崎大介・ベース:榎本敦)

ゲーム起動時に必然的にイントロを何十回と聴いたOP。内容は歌詞からやはりリィン個人の心境を歌ったものだろう。最初聴いたときは前作OP『明日への鼓動』と比べキャッチーじゃないかなと思ってたがストーリーが進むにつれOP映像の意味が分かってくると曲の良さを理解。サビの拳を突き上げるかのような勇壮さに鼓舞され胸が熱くなる。今作はこうゆう奮い立たせてくれるようなメロディの曲が多くてそれだけVII組が大きな力に立ち向かったってことだな。アレンジをやってる岡島さんがコーラスとして参加されてて確かにサビの背景で僅かに男の声が聴こえて面白い化学変化。ある意味リィンの叫びを代弁してるのかもしれない。

ちなみにボーカル曲の音源は96kHz/24bit(上の画像では48kHz表記だがファイルサイズが他より倍あることからお分かりいただけるだろう)となっていてボーカルが他のOSTのコテカナさんとは別次元の存在感。まるでステージ最前列で聴いてるかのよう。それでいてバックの伴奏は埋もれていなくてさすがの解像度と情報量だ。

03.冬の訪れ

最初にリィンが飛ばされたところはアイゼンガルド連邦の厳しい冬景色。曲名はリィンの心の移り模様を表してるのかもしれない。凍てついた世界にリィンひとり、そんな寂しさがゲーム開始からプレイヤー側にも襲い哀愁に満ちたメロディが心に沁み入ってくる。バックで絶えず鳴り響くスレイベルが印象的。ノルド高原でもこの曲が流れるがそのときは集いつつある仲間の絆にもう孤独じゃないんだと感慨にふけさせられしみじみとなったな。――恒例の答えのない作曲者当てだがメロディが稀薄でリズム感が際立ち緻密なアレンジなことから宇仁菅さんの作曲と予想。

04.Heated Mind

頭サビのFM音源みたいな音に心奪われる通常戦闘曲は冬の訪れの雰囲気を引っ張るかのような寂寥とした悲壮さが堪らない。でも曲の盛り上がりと共に頭サビがまた繰り返される頃には徐々に集まってくる仲間との熱い絆の一体感が感じられ高揚させられる。ピアノとストリングスがユニゾンするBメロ終わりのところが特に好き。通常戦闘曲にしては異例の悲劇的な曲調なので仲間が全員集ったら変化するのかと思ってたが最後まで曲名通り”熱い心”は変わらなかったってことだな。曲調が碧の軌跡『Seize The Truth!』と似た雰囲気があり同じシリーズ2作目ということで意識して作られた曲かもしれないな。――恐らくリズム感やアレンジ、メロディから宇仁菅さんと予想する。

06.静寂の郷

みんなの心の故郷ユミルは侘びしくも暖かく。でもどこか心あらずな雰囲気も感じられあのときの心境もあってだろうか。後半はメロディが立ってきてこの後襲う運命に抗う的な決意を感じさせられもする。時折聴こえる生活音的な音が郷のみんなの様々な想いの息吹に聴こえて色々な情景が浮かぶ。『11.深淵の魔女』にも似た雰囲気とベースのリズム音型があって今後の展開を思うと関連付けしてるんだろう。

07.再会

どんなに離れていてもみんなの心はひとつ。何も言わなくても心で通じ合ってるような落ち着いた音楽に万感胸に迫る…。どことなく前作の青春してた学院内の楽曲たちを思い出して甘酸っぱくなる。恐らく敢えてそのフレーズを入れてこれも関連付けしてるとみた。――メロディから判断して宇仁菅さんかな。

08.ユミル渓谷道

切なく悲壮感漂わせながらもひと筋の希望の光を辿ってみんなの元へ駆けていく。フルートとピアノの沈潜するようなメロディが心に沁み入り壮大になっていく展開には胸を打つ…。いつかは叶うそのときまで一歩ずつ着実に。そして思い浮かぶ光景はいつもアナベルさんの釣り糸…。サビのところで微かにSE的な重低音が鳴ってるのが意味深い。――作曲はもしかして籾山さんかな?侘び寂びのあるメロディアスさといっても単純に園田氏ではなさそうな。

09.迫る巨影

リィンの行く手を阻む魔焔兵の巨体ぶりが伝わる圧のあるイントロ。ホルンの勇壮なメロディに導かれて渾身の力で立ち向かっていく。そして活路を切り開いていくかのような熱いソウルがこめられたサビに奮い立たせられる。ゲーム終盤では対幻獣戦曲としても印象に残った。――作曲はこういったオケを含む勇壮な曲調だと紛れもなく園田さんになる。

ちなみに劣勢戦闘曲『Impatient』と『迫る巨影』はイントロのシンバルロール音が全く同じ。『魔王の凱歌』もそれに似た音で始まり『Phantasmal Blaze』も『夢幻回廊』とかも音は少し違うがやはり似た音から始まる。今作はそういったシンバルロールで始める曲が多い印象。

10.Awakening

今作は騎神戦が大きなウェイトを持つ。イントロからリィンの決然とした強い決意を感じさせられヴァリマールの威勢のいい「応!」という掛け声が聴こえてきそうな正義の鉄槌BGMといった痛快さが最高だ。ヴァリマールがいてくれたら向かう所敵なし。後半の颯爽としたメロディにはそんな意気揚々とした頼もしさが感じられリィンの背中も大きく見える。この後騎神戦が控えてる展開だがこんな胸が高鳴る熱い曲を聴かされたら士気が上がらないわけがなかったな。今作で一番好きな曲のうちのひとつで何度聴いても鳥肌が立つ。――アレンジからもサウンドからも宇仁菅さんの曲ではなかろうか。

ちなみに曲の前半は『28.ただひたすらに、前へ』のアレンジでもある。今作はこのメロディが他の曲でもアレンジ元として引用されててタイトル曲だけに今作のメインテーマメロディのひとつでもあるんだろう。

12.戦火を越えて

内戦真っ只中の帝国内をリィンたちは明日へ繋がってる街道をひたすら前へ進んでいく。今作のフィールド曲は冬を感じさせるモノトーンな曲が多い印象だがこの曲も冬空を彷彿させながらも待ちわびるみんなの元へたどり着ける希望に満ちていて雪解けを感じるかのような暖かさに救われる。――『08.ユミル渓谷道』と似たテイスト。こちらも消去法からして籾山さんだろうか。

14.Bring up Trust!(編・ギター・ドラム:岡島俊治|ヴァイオリン:水谷美月)

試練の箱戦曲というより後日譚の戦闘曲の印象が強くなってしまったが今思うと試練の箱でみんなとの絆が深まった曲だからああゆう場面のダンジョンで使われたんだろうかな。疾走感あるAメロも格好いいがBメロでキーボードのフレーズが軽快に入るところが颯爽としてて特に好き。岡島さんのアレンジだがドラムも自ら叩かれてて打ち込みの曲より溌剌と生き生きしてるしバスドラの低音の圧も目覚ましい。

ボーカル曲を除くとこの曲だけなぜか96kHz/24bitとサンプリング周波数が高いが他の曲と連続して聴くと音の鮮度が全然違うのに驚き。同じハイレゾでもサンプリング周波数による音の違いもあるんだなと実感出来た。もしかして岡島さんの制作環境が96kHzに対応してるのかもしれないな。

17.Severe Blow

ツーバスの嵐の中で爽快にエレキが唸る。決然としたAメロBメロをリピートして溜めてから勇壮なサビへと突入する構成がにくい。そして後半で遂に空の軌跡SC『Fateful confrontation』のフレーズが出てきたときはまたあの執行者たち(ゼノとレオは違うが)との厳しい殴り合いの渦中にいる現実に震えるも闘志が燃える。でもどこか清爽さが感じられて戦う相手はあの親バカふたりと意外と悪人じゃないマクバーン、ポンコツなデュバリィが相手だからなのかもしれない。――作曲はこの手のだと紛れもなくだしメロディからも宇仁菅さんらしさが溢れてる。引用元となった空の軌跡SC『Fateful confrontation』もだが他にも碧の軌跡『Concentrate All Firepower!! 』、前作『Belief』、東京ザナドゥ『Believe It!!』とも似たテイストで全て宇仁菅さんのロックスタイルの作風だろう。

19.明日への休息

激しい戦いばかりだと心身ともに疲れる。そんなときは自由時間で憩いのひととき。仲間とさらに絆を深め親交を深めあう。激しい曲が多い今回こうゆうハートフルな日常曲は貴重だ。ストリングスで奏でられる柔和なメロディに安らぐ。

20.足湯の温もり

こちらも心温まる癒やしの曲。ただ後日譚の最初のほうのあのシーンでも使われててそのお陰かすっかり切ない曲として印象に残ってしまい条件反射的にグッときてしまう…。

21.雪ウサギを追いかけて

やたら可愛らしい曲名だがスノボゲーム曲だったか。あれは苦手で依頼含めて2回しかやらなかったからまるで音楽の記憶がなかった。こぶしをきかせたかのような演歌調のイントロが印象的で晴れやかなAメロから一転してのBメロがやたら渋くて格好いい。こうゆうコミカル曲でも往年のファルコムらしさが出てしまうのが面白い。この手の意表を突く格好いい曲の系列だと碧の軌跡『エリイ絶叫コースター』とかに通じるものがあるな。――ズンダラしてるベースやアレンジから判斷して籾山さんと予想。

23.ALTINA

文字通りのアルティナテーマ曲。謎めいた彼女同様に曲も謎めいた雰囲気。躍動感あるリズムで空間を音が飛び交い明確なメロデイを作らず答えをはぐらかすかのよう。ノリのいいテンポと相まって妙に癖になる曲だ。

26.Transcend Beat

曲名通りまさにトランス的なうねりとハイテンポなビートが気持ちいい騎神戦曲。RPGの戦闘曲としては異例な曲調だがSFした騎神戦の曲だと違和感なくドはまりする。騎神戦は一旦勝利パターンに入ったらある意味ひたすら剣で薙ぎ払うその爽快感からハイなトランス状態にもなってくる、そんな熱いエモーションを感じられ最高にエキサイティングだ。イントロからバスドラの4つ打ちが入るまでの一瞬の間の溜めが堪らない。サビはどことなく哀愁を感じさせるのもにくい。今作で一番好きな曲のうちのひとつ。――こういったエレクトロポップなサウンドだと宇仁菅さんではなかろうか。似たテイストとして前作『紙一重の攻防』や零の軌跡『Limit Break』も氏の作曲とみる。

28.ただひたすらに、前へ

前作タイトルバック曲『特科クラス《VII組》』を彷彿させられる今作のタイトルバック曲。VII組の静かなる闘志と明日への希望を感じさせられこちらもタイトルバックに相応しい。この曲から派生して色々アレンジもされている。アレンジひとつで別物の曲に聴こえてしまうんだからその技術とセンスたるやすごいものだ。

29.カレイジャス発進!

マーチ的な高揚感にのせられて今日もVII組は意気揚々と発進。青い空を駆けていく情景が浮かぶ爽やかな雰囲気が心地よくこれも青春を謳歌する学生が乗る艦らしさ。たまに後ろのほうで汽笛みたいな音が鳴ってるように聴こえるのが面白い。――最初は園田さんと思ってたがオケのアレンジやサウンドのテイストが違う気がする。メロディやリズム感、アレンジから判断して宇仁菅さんではなかろうか。

30.目覚める意志

曲の後半では空の軌跡3rd『最後の選択』的なメロディが引用されている。前作でもカレイジャス艦内で『最後の選択』がそのまんま使われてたが今シリーズでは帝都ヘイムダルや煌魔城、そしてこの曲が流れるカレイジャスなどであのメロディがアレンジされて使われていた。共通するのは『空の軌跡3rd』での冒険を経験したオリヴァルト皇子。あの頃から彼は第三の風を吹かせるために選択していったのかもしれない。そういった様々な想いを背負いながらVII組はただひたすらに前へ。悲壮でも勇壮でもなく前進するリズミカルな力強さがあって希望に満ちているのがVII組らしく頼もしい。テーマメロディとして作品を超えて繋がっていくわけだから粋なはからいに嬉しくなる。――『最後の選択』が絡む曲といったら曲調的にもやはり宇仁菅さんの作曲と思われる。

34.かけがえのない人へ

ライノの花と共にみんなと再会したシーンやあの娘とのシーン、そしてあのときの自由行動の思い出…。イントロのピアノのメロディがとにかく切なくて切なくて色々な想いが込み上げてしまう。そしてフルートの優しく暖かい調べ…。この曲を聴くだけであの頃を思い出し泣けてくる…。――メロディ的にもサウンド的にも曲は宇仁菅さんだろうかな。

37.Phantasmal Blaze

前作『緋の帝都ヘイムダル』を彷彿させられる構成。やはり同じ場所だからというわけなんだろう。パーカスの血湧き肉躍るリズムで闘争心を掻き立てられ後半は最後の選択テーマで様々な想いが錯綜したこの戦いへの感慨にも浸らされ魂を揺さぶる。彼との最後の選択は刻一刻と迫っている。――サウンド的にもアレンジ的にもやはり作曲は宇仁菅さんだろう。

今作はこれらの曲みたいにブラスやコーラス入りで力強く立ち上がり勇壮に進撃していく的な曲が多かった印象。『09.迫る巨影』もそうだし電撃戦と訳せる珍しくドイツ語使った『22.Blitzkrieg』は監視塔ダンジョンと飛行艇アイゼンフラーフクエストで使われたようだ。重厚なオケサウンドが賑々しい『31.乾坤一擲』、立ち向かった相手が相手だから少し神妙な表情もある『33.Heteromorphy』、VII組メンバーだけでなく兵士たちも貴族連合軍と『35.交戦』して立ち向かっていた。――これらは賑々しい明快なアレンジから紛れもなく園田さん作曲だろう。

38.Blue Destination

あの感極まるイベントを知ってからだともはや涙なくしては聴けない。曲の後半から『The Decisive Collision』のメロディが顔を出すところが感動的だが個人的には前半のリフレインされるピアノのメロディと切ないストリングスのメロディに心を打たれて泣けてしまう。そして楽節ごとに踏みしめるかのように力強く打ち鳴らされるバスドラには胸が高鳴る…。こういった寂しさと高揚感が合わさり何とも言えない気持ちにさせられてしまう。終始他とは違う特別な時間が流れていて何度終わらないでくれと思ったことか。それは彼といつまでもこの瞬間を共有していたかったからかもしれない。彼はVII組にとって勿論だが自分にとってもかけがえのない奴だった。曲名を意訳すると青の目的地…つまりクロウが進むところってことになるだろうか。色々な想いが曲に込められてて彼が見るその先を一緒に見ていたかった。紛れもなく今作で一番好きな曲のうちのひとつ。――作曲はモダンで緻密なアレンジとリズミカルさからして宇仁菅さんだろう。

そして『40.Remaining Glow』を聴きながらあのシーンを思い返し彼との思い出に浸る…。訳すと残光だろうか。彼の輝きはVII組の中にいつまでも…。

39.E.O.V(編:神藤由東大|ソプラノ:Kiko、テノール:小林俊)

彼を失うきっかけとなったE.O.V戦は壮大なクラシカルな曲。前作『巨イナルチカラ』は主題歌アレンジだったけど今作は作品を跨いで前作『特科クラス《VII組》』のアレンジがメイン。最初にVII組のテーマが悠然と入ってからあと色々な楽想が湧き上がり二転三転するドラマティックな展開で聴き応え満点だ。そして後半になってから満を持してVII組テーマがリフレインしていくところは胸が熱くなる。つまりVII組がE.O.Vを圧倒して勝利を謳歌するという意味合いの展開なんだろう。そしてコーラスが浮き上がるところは鳥肌もの。

OST購入時に曲名だけ見たときは一体何の略なのか皆目検討つかずVII組の象徴的なキーワードとかかと思ったが直球に名前のイニシャルだった。

44.春の陽射し

帰ってきたみんなの学院の中は春のようにどこまでも暖かく優しく。もっとこの時が続けばいいのに…と何度もそう思って依頼を解決したくてもしたくないという気持ちにさせられた。トランペットの晴朗な響きが心地いい。曲だけ聴くと何気ない日常曲だがゲーム中あの流れの中で聴くと何とも言えない寂しさに包まれて感傷的な気分にさせられるんだよね。体験するとしないとでは印象が180度変わる…やはりサントラ聴く上でゲームプレイの実体験は大事だと痛感。――メロディ、パーカスのテイストから宇仁菅さんの曲かな。

45.幻煌

VII組が巣立つ拠点で流れる曲名通りの幻想的で煌めく音楽。3rdのリベルアーク関連曲を彷彿させられるキラキラしたサウンドが心地いい。僅かに後ろで聴こえる低音が意味深くていまだ解決されない旧校舎の謎についても感慨にふけさせられる。

46.夢幻回廊

名残惜しいけどいつまでも停滞していられないので最後にみんなの総仕上げに出発だ。道のりは長く疲れる旅路だったけど明るく希望に満ちていて奮い立たせられる。でもやっぱり少し切なく名残惜しく…。――メロディや曲調からして作曲は籾山さんじゃなかろうか。『幻煌』もそうかな。

47.輝ける明日へ

この曲も思いがいっぱい込み上げてきて涙なくして聴けない。ピアノのメロディもストリングスのメロディも『Blue Destination』を彷彿させられるがあの頃と違って希望と喜びに満ちていて朗らかだ。後半の優しく包み込むかのようなメロディからしてこれが決して戦いではなく最後の試しという意味合いが伝わってくるというもの。ある意味VII組の卒業試験。だから晴れやかに未来へはばたくかのような清々しさだ。もちろん今作で最も好きな曲のうちのひとつ。――『カレイジャス発進!』と同じサウンドのテイストがある。アレンジや特に後半のメロディから判断してやはり宇仁菅さんか。

それでも『48.惜しむように、愛おしむように』このこみ上げる想いは溢れかえる。そして『49.ライノの花が咲く頃』にはみんな巣立っていく…。ただただ切なく万感胸に迫る…。もう言葉はいらない。

50.門出の季節

最後はやはりVII組らしく明るく笑顔で送り出そう。後半は前作『The Decisive Collision』のメロディも引用されて彼とともにVII組の輝かしい明日へ。曲の終わり近くではみんなへの思いの丈がメロディとして溢れかえってる感もあり思わず感極まってしまう。

個人的に『春の陽射し』から続けて最後の『門出の季節』までトールズ士官学院流の卒業の歌セットって感じがある。


全50曲中38曲も特にお気に入りな曲があった。日常曲、フィールド曲、戦闘曲、イベント曲どれも充実しててこれはあまり聴かないなという曲はほぼ皆無。まぁ『36.魔王の凱歌』はあまり聴かなさそうだが。続編ということで前作より曲数は少なくなったし多種多様なバラエティさはないもののその分一曲一曲の完成度は高くなっててまさに量より質だった。音質も含め前作OSTよりさらに研ぎ澄まされて純度の高い仕上がりになってる印象がある。

記事内でも書いたが今回は熱く奮い立たせる曲調が多かった。そしてピアノとストリングスの組み合わせも前作よりも多かったかな。あとイントロだけでなく曲中のシンバルロールもよく耳にした。熱く盛り上げつつもナイーヴな表情も併せ持っててそれが多感なメンバー揃いのVII組らしくもある。

それにしても改めて音楽の力を思い知らされる楽曲の数々。終盤の曲の流れは実際プレイして好きになった人なら涙なくしては聴けないだろう。ここまで感情を揺さぶられる特別な力を感じる曲ってのもそうそうない。

音質は低音から中音、高音まで過不足なくて何も不満はない。音圧はやや高めだが音が潰れたりうるさくなったりせずクリア。ニュアンスやディティールはちゃんと聴き取れて解像度の高さの恩恵がある。奥行き感や立体感もあって聴き応え満点。ハイレゾにより作曲者の本来の意図がより伝わってくる感じだ。これを聴くと今後ハイレゾで発売されるファルコムのサントラは絶対ハイレゾ版じゃないと満足出来ないだろうな。

作曲者予想はあくまでも自分が調べ上げたり聴き込んだ上での主観なのであしからず。100%の確証はないが多分認識は間違ってないはず。他に何曲かは判断つかなかったが二者択一でどちらかの作曲だろうけど籾山さんやそれ以前に辞められた方のストック曲もあるだろう。実際明らかに園田さんでも宇仁菅さんでもない曲がいくつかあったし。ここに挙げてないけど『Take The Windward!』は恐らく碧の軌跡時代に退社された大崎政範さんの曲ではなかろうか。ファルコムって確か発売時に在籍してないと作曲者としてクレジットしない流儀なはず。他にも10年ぐらい前に退社された竹下さんの楽曲が分かりやすく東京ザナドゥで『Sensitive Game』として使われてたりするしね。ま、所詮素人の戯言だがこうやってただ単純に聴くだけでなくマニア視点で聴き込んでいくってのも曲別の作曲者非公開のファルコム音楽の楽しみ方のひとつだな。答え合わせ出来ないのは残念だがw

不満な点は毎回言ってるけどやはり戦闘曲やフィールド曲のリピート問題。CDだと収録時間は1枚目が66分、2枚目は77分だからやむを得まい。ただハイレゾだと収録時間の制限はないんだからリピートしてくれるとかそういった付加価値が欲しかった。

英雄伝説 閃の軌跡II オリジナルサウンドトラック
ゲーム ミュージック
インディペンデントレーベル
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