概要
まずチョイスした理由だが予算は1万前後。それでいて今使ってる Core i5 4570S 内蔵グラフィックス HD4600 より倍以上の性能を叩き出してくれることという条件で選ぶと今はこの GeForce GT 1030 ぐらいしかないようだ。ベンチマーク結果もこのサイトを参考にすると(UserBenchmark: Intel HD 4600 (Desktop 1.25 GHz) vs Nvidia GT 1030)大体どのテストも比較にならないぐらいのアドバンテージがあるようだしもうこれしかない。あとはどこのメーカーから選ぶかだが Amazon で一番安かった玄人志向の『GF-GT1030-E2GB/LP』にした。ファンレスモデルが ASUS から出てるけど夏場の排熱を考えたらファン付きのほうが長持ちしそうだし玄人志向よりも3000円ぐらい高くなるしそしてなりよりも玄人志向は1スロットだけ専有という利点が一番大きかった。
しかし思い返すと今まで色々とグラボを試してきた。記事にしてないけどかつては GeForce 7600GS、RADEON HD4830、記事にしたものだと RADEON HD5450、6850、7870、7850、Pentium G3220内蔵HD、そして Core i5 4570S内蔵HD4600、という性能が乱高下してるよく分からない変遷だったなぁ。今回はオンボからパワーアップにもなるしそのひとつ前に買った HD7850 よりダウンしてしまうけどもうそんなにガッツリとゲームはしないし3D系の趣味とかもしないからこれで十分だろう。
外観
玄人志向は以前PC電源買ったことあるから知ってたけどあのグラサン男のパッケージ絵は相変わらずなんだなw 厚さが6センチしかない箱の中身は本体となるボードとドライバCDとマニュアルとロープロ用プラケットだけと潔い。緩衝材も不必要に入っていなくてボードを守るプチプチのみ。Amazonのダンボールも薄っぺらくてエアクッションが3個しか入ってなかったので若干不安になるレベル。
本体のボードは以前買った RADEON HD5450 を彷彿させられるスリムなコンパクトさが際立つ。カラーリングはホワイト一色でさながらクリーンルーム的な清潔感のある雰囲気。塗装の手間があるのかどうか製造過程は伺いしれないけど敢えて白くさせる玄人志向のこだわりはきらいじゃない。競争の激しいバリュー価格帯だと見た目で差をつけるのも大事なんだろう。
補助電源は不要なのでボードのお尻はすっきり。非常にシンプルなデザインで好ましい。そして1スロット占有は伊達じゃない薄さ。主にヒートシンク部分のみが厚みを持っているのでボード自体がいかにコンパクトな設計になってるかが分かる。
換装
今や数世代前の型落ちとなったPCケース Define R4 を開けて作業開始。画像で一番上の PCI Express 2.0 x1 スロットにはチューナーカード PT3、下側には Xonar Essence STX が装着してある。その間に余裕を持って PCI Express3.0x16スロット にサクッと装着。これだけ空間的余裕があると上下のカードへの影響はあまりなさそうだし特に夏場時における冷却も問題もなさそうだ。
ちなみに今回の写真は訳あって iPhone で人気のシャッター音消音カメラアプリ OneCam で撮ったんだけどやはり標準アプリのカメラと比べると画質に差があるようだなぁ。
ドライバ
基本的にCD付属のドライバは古いバージョンだろうから公式サイトで最新のドライバをダウンロードしてインストール。GeForce Experience というソフトもあってこれもついでにインストール。滞りなく完了したが実は GeForce Experience の機能も楽しみにしていたんだけど残念ながら GAMESTREAM と ゲーム内のオーバーレイ と VIRTUAL REALITY は”起動準備中”となったままうんともすんとも言わず。どうやら GT1030 は未対応みたいで残念。ま、一番ローエンドのモデルだから仕方ない。ゲーム内のオーバーレイ機能は録画やスクショや FPS 表示とか便利そうだから使ってみたかったんだけどね。まぁ大体は Steam の機能で補える。ただ何故かSteamの FPS 表示機能はずっと使えないままだが。
ベンチマーク
今現在のベンチマーク環境はこのようになってる。計測に関係深そうなパーツだけを紹介。
- CPU:Intel Core i5 4570S
- マザーボード:ASRock H97 Pro4
- メモリ:Elixir W3U1600HQ-4G x 4
- SSD:Crucial M550 256GB
- OS:Microsoft Windows 10
ファイナルファンタジーXIV
過去に RADEON HD7870、HD7850、HD4600 と共通してベンチを取ってきたファイナルファンタジーXIVベンチマーク。今は『紅蓮のリベレーター』という新しいバーションになってるんだな。多分基本は違わないはずだろうから今回も使っていこう。過去にやったベンチマーク同様にスクリーンモード設定はフルスクリーン、解像度設定は 1920x1080、グラフィック設定は最高品質に変更。映像が出るとスムーズに動いてくれて手応えあり。最後に FF でお馴染みの勝利のファンファーレが流れるのがいきだね。結果は”スコア3601”、”快適”と出てまずまずの結果となった。HD7850 は”スコア7222”だったから半分の性能に下がったけど出てきた映像に特に不満はない。ついでに設定をリセットして標準の 1280x720、高品質ノートPC のまま試したら結果は”スコア9455”&”非常に快適”となって余裕のよっちゃん。
ファイナルファンタジーXV
ついでに最近出たらしいファイナルファンタジーXVベンチマークも試した。こちらも同様にグラフィックをフルHD、高品質プリセットにして動かしたら…開始早々にカクカクでこれはアウト。仕切り直しで何も弄らないデフォルトの標準品質にして動かしたらスムーズとまではいかないけど違和感ないほどには動いてくれた。しかしこうして FF15 の映像を見るとやはり野郎ばかりではプレイのモチベは保てなさそうだなぁ。男として好きになれるかもしれないけど(ホモ的な意味ではなく)やはり男ばかりはハードルが高い。FF13 は女性陣優位、FF15 は男性陣優位ときたから次の FF はまた女性メインか、それかバランスいいメンバーになるのかな。でも映像は標準品質でも綺麗だった。上を知らなければこれでも満足したであろう。そして結果は…散々な”スコア1824”と”動作困難”という死刑宣告…。改めて現世代据え置き機のグラフィック能力を思い知る。
3DMARK
今までのベンチマーク記事で取り上げた項目の Ice Storm は”109650”、Cloud Gate は”11687”、Fire Strike は”3135”となった。
比較として過去のベンチマーク結果は…。
Radeon HD6850 = Ice Storm は”63326”、Cloud Gate は”10588”、Fire Strike は”2443”。
Radeon HD7870 = Ice Storm は”117627”、Cloud Gate は”13054”、Fire Strike は”4687”。
Radeon HD7850 = Ice Storm は”123631”、Cloud Gate は”12940”、Fire Strike は”4088”。
Intel HD4600 = Ice Storm は”61769”、Cloud Gate は”6085”、Fire Strike は未計測だったけど動かなかったのかな。Pentium G3220内蔵HDは取り上げるまでもなくHD4600を大体半分にした数値。
DirectX 11 世代向けのテスト SKY DIVER は過去に Radeon HD7850 と Pentium G3220内蔵HD のみでベンチ済み。GT 1030 = ”10784”、Radeon HD7850 = ”12326”、Pentium G3220内蔵HD = ”1811”となった。
そしてDirectX 12 世代のテスト Time Spy は今回初めて実行。ただ開始早々に映像がカクカク。FPS は常にひと桁を推移していて目も当てられない。結果は”1181”となってしまい DirectX 12 対応タイトルは少なくとも最高画質では楽しめないってことだなぁ。
ちなみに過去のベンチと比較してみたかったので今さら感あるベンチマーク 3DMARK 11 もインストールしてみたけどエラーで起動せず。もしかして Win10 に対応していない?まぁいいか。
Euro Truck Simulator 2
起動したあとのメニュー画面、Intel HD4600 時はモッサリとしたカーソルの動きだったがスムーズにカーソルが動いてくれて安堵。まずはグラフィック設定のプリセットから”高”で運転。ほぼ常時 60fps を張り付いててスムーズ。調子に乗ってウルトラを試したが開けた場所だと 50fps にまでなりたくさん対向車が行き交う状況でも 40fps 台前半、Intel HD4600 でのプレイ時に一番負荷が高かったトンネル内でも 30fps 台前半、雨天の夜で交通の多い街中でも 30fps 台で推移。大体において 30fps を切ることは殆どなく運転中にもラグやカクつきなどストレスとなる要因は皆無。これは嬉しい。ETS2 は HD7850 を使ってたときにもプレイしていたけどあの頃とほぼ同じプレイ感覚になれて満足。
シヴィライゼーションV
アンチエイリアシングも含めて全ての設定項目を一番高い”高”でプレイ。最大に拡大したときは 60fps、最大に縮小したときは 40fps。アンチエイリアス切っての Intel HD4600 では最大縮小時 10fps台後半だった。
ラストレムナント
Intel HD4600 時は全てのグラフィック設定を最高にしたら最初のチュートリアルバトルからカックカクで操作どころじゃない酷いありさまだった。今回は最高設定にしてもスムーズで快適。平均して 80fps ぐらいは出ていて大体 50fps を切ることは滅多になく問題なく操作出来るようになった。
マインクラフト
ビデオ設定を一旦初期化。解像度を 1280x780 にした以外はデフォルトの状態では大体 300fps は出てる。次にビデオ設定から光源処理を描写優先、ミップマップの種類をバイリニア補間、異方性フィルタリング8、アンチエイリアスを8、水の透過オン、より良い芝生を描写優先、より良い雪をオン、自然なテクスチャをオン、雲と樹と雨と雪を描写優先、へと設定を高めにしてみたけどそれでも大体 300fps とあまり変化なく十分余裕がある。そしてマイクラといったらシェーダーということで今現在本体最新 Ver の 1.12.2 に対応していた Sildurs Shaders Medium を試したら大体 60fps 台、今現在一番高品位と評価が高いらしい robobo1221s Shaders Medium では大体 10pfs ぐらい下がった。
動画
他に何かベンチになるものないかなとググったらニコ動にこうゆう動画もあった(【4096x2304 90fps】スコアが測れるニコニコベンチマーク Lv.12)。早速再生してみたら”スコア18000”と完走。常時ヌルヌル映像が動いてくれた。CPU 使用率を見てみたら 15%、GPU の使用率は 55% ぐらいだったな。
消費電力
Core i5 4570S = 待機時は 60W、ETS2 プレイ時は 92W、Civ5 プレイ時は 95W だった。そして GT 1030 へ換装後は待機時 66W、ETS2 プレイ時 102W、Civ5 プレイ時 110W となった。以上の数値は数秒ワットモニターを見続けての大体の平均。予想した通りの増加で十分許容範囲内。むしろこの程度の増加なんだからいかに効率がいいかが分かる。
まとめ
購入前調査で少なくとも安物買いの銭失いにはならないだろうと思ってたが期待通りの性能を発揮してくれて満足。買ってよかった。3D 主体のゲームも上を見なければ満足出来るクオリティで遊べるレベルだな。この GT 1030 で少なくとも 3 年ぐらいは持ってもらいたい。オンボでは力不足のゲームを Steam でいっぱい積んでるからいい加減崩していきたいからねw もし次にマシンを刷新するときはオンボードグラフィックもこの GT 1030 レベルに到達…してくれてたらいいなぁ。
[ Close ]