2017年7月12日更新

湖底へ行けなかったりボスが倒せなかったりして中々DISC2以降が聴けなかったがようやく(フィリスのアトリエ オリジナルサウンドトラック感想 その1)の続きが書けて安堵。DISC3は行ったところばかりなので今回はCD2枚分の感想記事。DISC4はクリアしてからにでも。

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OST自体の雑感などは前記事で書いたけど新たな情報としては柳川和樹さんがコーエーテクモを再び退社。知ったときは驚いたが今後も阿知波さんみたいにフリーの立場としてガストブランドに関わって貰えるかもしれないしね(現に黄昏シリーズはフリーのときの仕事)。それにソフィーのアトリエからサウンドチームに入った矢野達也さんがいい仕事してくれてて今後を背負って立ってくれる目処も立ったから柳川さんも安心して去れたのかもしれない。実際矢野さんの曲は素晴らしくて柳川さんや浅野さん、阿知波さんと全く見劣りしないしアトリエ音楽に新たな新風を吹き込んでくれたんじゃないだろうか。

再生環境も前回同様にヘッドホンはAKG K712 PRO、foobar2000のWASAPIモードでFLAC再生。オーディオカードはAsus Xonar Essence STX。最近foobar2000をDUIベースで再カスタマイズして使いやすくなった。

感想

快速ホウキ(スカイフリーカー|作:柳川和樹) ・・・ 弾むピチカートに乗って流れるようなフルートとアコーディオンの調べが心地よくてまさに快適な旅。小太鼓やピアノの弾むリズムも楽しい。

さすらいと剣(レヴィのテーマ|作:阿知波大輔) ・・・ まさにさすらうサウダージなサウンド。最初はレヴィに関心ないこともあって聴き流しがちだったけどイベントを経てレヴィにも愛着が出て曲も好きになった。やっぱりサントラを聴き込むにはゲームのプレイが大事だと改めて実感。

標~踪跡~(ランドマーク|作:柳川和樹) ・・・ カランとした鐘の音がどことなく密林の中の寺院っぽい雰囲気があって印象深い。

記憶の囁き(深閑のラビュリント|作:矢野達也) ・・・ 儚げな疾走感。背景で遠くにこだまするパーカスが廃墟的な雰囲気を醸し出してる。どこか焦燥感もあって強敵で四苦八苦させられ果ては敵から逃げて逃げまくる展開にもなりうるこの場所にうってつけ。でもメロディは可憐でひとときの癒し。

記憶の囁き~夜~(深閑のラビュリント|作:矢野達也) ・・・ 音数は少なくなってより沈潜的な気分に。相変わらず背景で鳴り響くパーカスのアンビエントな音の存在が印象深い。割って入るギターソロのわびさび。曲を聴けば聴くほどこの遺跡の謎が深まるようで色々と思索させられる。何の記憶が囁いてるのか。

肉を斬らせて……(アヴェンジャー戦、他|作:矢野達也 ギター:三好翔太 ベース:HIROTOMO ヴァイオリン:TAM 笛:伊勢翔大・トランペット:根来哲也) ・・・ あの敵相手では肉は斬れないなw 男の戦いというわけで哀愁のヴァイオリンとトランペットがいぶし銀。浪花節的な雰囲気で展開もドラマチック。レヴィにはもったいないぐらい格好いい曲だ。

水面にきらめく往来(フルスハイム|作:矢野達也 ギター:三好翔太 トランペット:根来哲也) ・・・ 日光が燦々と輝いてる豊かな町並みらしく晴朗で賑々しく楽しげ。人懐っこいメロディの数々がカイたちを始めとする街の人たちの人柄があらわしてるかのようだ。そりゃロジーも旅の途中で鍛冶屋開きたくもなるしエーデルもパクリたくもなるw 途中音程を何度も上がっていくところがリズミカルで大好き。その後の人懐っこいメロディも素敵。ほんと踊りだしたくなる楽しさだ。

水面にきらめく往来~夜~(フルスハイム|作:矢野達也 トランペット:根来哲也) ・・・ オシャレでちょっとジャジー。夜でも決して静かなだけにはならず人の暖かみを感じる賑やかな雰囲気がこのフルスハイムらしさ。

嬢ちゃんにはまだ早いぜ?(酒場|作:矢野達也 ギター:三好翔太) ・・・ 旅の疲れを癒やしてくれる柔和さが心地いい。トランペットが入ってもまろやか。そしてリラックスした自由気ままな展開が楽しい。大人なバーの雰囲気だけどムーディーになりきらず楽しさを残したままなのがこの世界の酒場らしさ。

老人とうに(アングリフのテーマ|作:阿知波大輔) ・・・ イントロの「ドロドロドロドロ…ジャンジャ、ジャジャン♪」が出オチ感あって聴く度に笑ってしまうw 決意を新たに的な曲で傭兵としての闘志が燃えるという感じだろうか。それはフィリスとの一連のイベントをみたら彼がいかに義に熱く使命感が強いか。この曲の力強さがそれをあらわしてくれてるな。

何もしてないけど壊れたの(イベント|作:柳川和樹) ・・・ コミカルながらも哀愁漂うメロディで何かを壊してしまい怒られてるフィリスが目に浮かぶ…が、そんな場面はなかったはずw この曲も流れてた記憶はないんだが結構好き。身も蓋もない曲名も好きだw

金平糖の爆発(イベント|作:柳川和樹) ・・・ コロコロコロッとしたコミカルで小刻みいい音が楽しい。タイプライターみたいな音とかもあってさながら音のおもちゃ箱だ。綺羅びやかさの後ろで僅かに重低音が鳴ってるのもいいスパイス。

やらかしました(イベント|作:矢野達也 ギター:三好翔太 笛:伊勢翔大 トランペット:根来哲也) ・・・ この曲もイベント曲では印象深い。コミカルさというよりはのんびり楽しげにって感じで日常感がある。前作の同じく矢野さん作曲の『やってみよう!』のフィリス版って感じだな。

うたかたとともに(淡色の水海|作:矢野達也) ・・・ 出遅れてようやく辿り着けた水中の音楽はイントロのたゆたうようなヴァイオリンのメロディが印象的な清涼感のあるテイスト。中間部でストリングスで爽やかに広がる感じが気持ちいい。まさに海を泳いでる…いや歩いてるかのようだ。初回訪問時やエアドロップがあまりなかったときは急かされイライラもする場所だったが音楽の力で緩和されていい清涼剤になったな。

うたかたとともに~夜~(淡色の水海|作:矢野達也) ・・・ 夜の方はグッと深度が深まった湖底的な雰囲気。時々右側から聴こえるパーカスの音がまるで船底が軋んでるかのような音に聴こえて実際にゲーム中で聴くと少しドキッとさせられたな。

疾翔(格下雑魚戦|作:柳川和樹 ヴァイオリン:TAM ピアノ・オルガン:浅野隼人) ・・・ ゲーム終盤は雑魚戦だとこの曲ばかりで聴き飽き気味だし前作の『A Piece of Pie』より小粒かなと思ったがサントラとしてじっくり聴くといい曲。まさに飛翔していくような軽快さでこの曲も青空が似合う爽快さだ。

祈りはやがて沈みゆく(波座の伏籠|作:柳川和樹) ・・・ 今作の最高傑作のうちのひとつ。沈みゆく遺跡に思いを馳せる。聴いてると胸を締めつけられそうなぐらい寂しく切なくなってしまう。ピアノの旋律でさらに物憂いな気分になるも少し安らぎも。この曲が流れる場所は強敵揃い(特に灘の大廊下以降)なので戦いの合間に少し心が落ち着ける…かなw 曲名的に元々この遺跡は祭壇とかだったんだろうか。そして天変地異とかがあって湖の底に沈んだ…。多分その天変地異は原因となるあいつのせいだろうな。でもフィリスたちがみんなの祈りを救い出してくれたわけだ。

Pororoca(深水より目覚めし者戦|作:矢野達也 ギター:三好翔大 ベース:HIROTOMO ヴァイオリン:TAM 笛:伊勢翔大) ・・・ 今作の最高傑作のうちのひとつ。遺跡攻略に手間取ってようやっと会えたよその原因となる君に。イントロが『標~湖底~』とほぼ同じなのは敢えて似させて意味合いを出させたんだろう。確かにこいつは討伐の目印となる奴だ。Bメロのロックンロールなノリが格好良くて堪らないし情熱的なサビの疾走感が最高に熱い。今作の戦闘曲では『一撃の決意』と並んで一番好きだな。ところで『物語を紡ぐ旅』のときも思ったが矢野さんが使うドラム音源の音は独特だな。

標~湿潤~(ランドマーク|作:矢野達也 笛:伊勢翔大) ・・・ イントロの笛のメロディが短い尺のランドマーク曲にはもったいないぐらい素敵。どこかピュアな気持ちにさせられる。もっとこのメロディを展開させた曲を聴きたいぐらいだ。

果てしなく広がる世界へ(クラーデル平原|作:矢野達也 ギター:三好翔大 笛:伊勢翔大) ・・・ 今作の最高傑作のうちのひとつ。イントロの沸き立つようなパーカスのキラキラさとリズムが気持ちいい。トランペットが入って以降曲名どおり世界が広がっていくかのような輝かしい雄大さには高揚させられ新天地へ赴く勇気を貰えた。合間の笛のメロディも切なくて聴き惚れるんだよね。スネアは力強く打ち鳴らされトランペットも高らかに響きピアノも熱を帯びてどんどん盛り上がっていくところはドラマチックで心が揺さぶられる。そしてふっと静まり余韻を噛みしめるかのようなところも好き。始めから終わりまで退屈なところがひとつもない。今作を代表するような珠玉の一曲だ。

果てしなく広がる世界へ~夜~(クラーデル平原|作:矢野達也 笛:伊勢翔大 秋葉原区立かんげんがく団!) ・・・ 今作の最高傑作のうちのひとつ。一転してグロッケンシュピールとシロフォンの音色でコロコロと可愛らしく。笛の音も入って優しげに慈しむかのように。夜なのになんてこの世界は暖かいんだと泣ける。ここでも弦楽セクションが生音だからこその人肌な暖かみでいい味をだしてる。同じメロディでも楽器編成だけでガラリと印象が違ってくるのがアレンジの面白いところ。


引き続きDISC3も書いていこう。

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Arcturus(ボス戦|作:阿知波大輔) ・・・ 今作で一番最初に流れた戦闘曲は実はボス戦曲だった。石プニ相手だけどw 阿知波さんの戦闘曲らしいリズミカルさと浪花節なメロディで闘志を熱くさせてくれる。パーカスのサンバ的なノリも痛快で最高。柳川さんや矢野さんの戦闘曲はスタイリッシュだったりテクニカルだったりで格好いいけど阿知波さんの戦闘曲は明快で古き良き王道を征く良さがある。

いつでもどこでもおかいもの(お店|作:矢野達也 ギター:三好翔大 笛:伊勢翔大) ・・・ 店曲は売買に意識がもっていかれて聴き流してしまいがちだけどよくよく聴くとリズミカルでメロディアスでとても楽しい素敵な曲。矢野さんは前作でも店曲『おもてなしのひとときを』がいい曲だったんだよね。その楽曲といい他の楽曲といい矢野さんはパーカスを目立たせるのが好きなのかもしれない。

試練の道(ウェイスト・プレイン|作:柳川和樹 トランペット:根来哲也 秋葉原区立すいそうがく団!) ・・・ ブラスが鳴り響く溌剌とした勇壮さが荒地を駆け抜けてるような気持ちよさがある。真ん中辺りでチェロが入りふっと静かになるところも聴きどころ。後半、パーカスの活躍のあと主旋律が木管で彩られると新たなメロディかと思うぐらい一転して可愛らしく感じられこれもアレンジの妙。

試練の道~夜~(ウェイスト・プレイン|作:柳川和樹 秋葉原区立すいそうがく団!) ・・・ 今度はピアノとフルートの調べでしっとりと静謐に。昼曲と夜曲とで正反対に曲調が違うから一粒で二度おいしい。荒野もきっと昼と夜とでは寒暖差激しくて正反対な表情だろうしね。

試練の道~危険領域~(ウェイスト・プレイン|作:柳川和樹 トランペット:根来哲也 秋葉原区立すいそうがく団!) ・・・ 危険領域系の音楽では一番好き。金属が擦れ合うかのようなカラカランって音が荒涼としたあのフィールドをてんやわんやしながら走り抜けてるようで臨場感が抜群だ。畳み掛けるリズムのスイング感も気持ちいい。

一撃の決意(格上雑魚戦|作:矢野達也 ヴァイオリン:TAM ギター:三好翔太 ベース:HIROTOMO 笛:伊勢翔大 秋葉原区立かんげんがく団!) ・・・ 今作の最高傑作のうちのひとつ。颯爽とヴァイオリンで奏でられるイントロが印象的でこんな格好いい曲は『波座の伏籠・灘の大廊下』の雑魚戦でこの曲が使われた。この曲が流れたとき不意のボス戦かと身構えたよ。どうやら格上用の雑魚戦曲らしい。確かにあそこら辺で出現する敵は強いけど正直あいつらにはもったいないぐらいの勇壮な格好良さでしびれる。特にAメロのギターが好き。そしてサビは切なくも情熱的で魂を揺さぶってくる。こちらも今作の戦闘曲で一番好きだ。

大地の楔(グラオ・タール村|作:柳川和樹) ・・・ 笛の音のサウダージ感じる響きと砂ぼこり感じる荒涼感。それもそのはずでああゆうことに巻き込まれた人たちが逃げてきたこの村だからこそのこの切なさ。そして楔とはあの弔いの石碑を意味するんだろう。

景色高いたかーい(ヴァイスラーク|作:矢野達也 ギター:三好翔太 笛:伊勢翔大) ・・・ センチメンタルなメロディの裏でパーカスが賑々しく活躍してるのが聴きどころ。ヴァイスラークの他に蜂の巣山道でも使われててこのゴツゴツとしたサウンドは山岳地方な印象が強い。あそこもライゼンベルクが目の前にあるあの坂はスカイフリーカーだとかなり景色たかーいになるからね。笛の音がハモっていくところも情感豊かで聴き惚れる。

景色高いたかーい~夜~(ヴァイスラーク|作:矢野達也) ・・・ 喧騒さが一転。シロフォンの可愛らしい響きが心地いい。

Scrimmage(ボス戦|作:矢野達也 ヴァイオリン:TAM 笛:伊勢翔大 秋葉原区立かんげんがく団!) ・・・ 確か連続ボスとかで使われてたかな。崩れ落ちるようなイントロが鮮烈。アグレッシブに駆け抜けていくヴァイオリンの調べが格好いい。リズミカルに盛り上がっていき後半飛翔していくかのような爽快さが気持ちよくて高まる。終わりのジャズチックな歌い崩しっぷりも楽しい。この曲に限らずTAMさんのヴァイオリンは情熱的な弾きっぷりが気持ちいいね。

夢へ続く街(ライゼンベルク|作:柳川和樹 ヴァイオリン:TAM) ・・・ あのトンデモ町長が治めてるだけある華やかさと活気さ。でもイベントを経て最後は民主的な治世をしてくれるようになり後半のメロディでそういった暖かな希望があるってことを感じさせてくれる。恐らくw そしてここでもTAMさんのヴァイオリンがニュアンス豊か。

夢へ続く街~夜~(ライゼンベルク|作:柳川和樹) ・・・ めくるめく夜の世界といった趣き。静かになるだけじゃないのがライゼンベルクらしさ。

スピカート・プリンセス(エーデルのテーマ|作:阿知波大輔) ・・・ 弦と木管の調べでいつも振り回されるあの町長のテーマとは思えない凛とした気高さとそこはかとない暖かさを表現。どことなく面倒見の良さも伝わってくる。あんな政策ばかりだがそれもライゼンベルクのためを思ってなんだよねきっとw

私だけの夢のレシピ(イベント|作:矢野達也) ・・・ フィリスとイルメリアのふたりの夜の語らいで流れただろうか。お互い夢に向かってつき進んでたあの頃を思うと少し感慨深くなってくる。そんな感傷的な気分にさせてくれて優しさに包まれる。

勝っても、負けても(イルメリア戦|作:阿知波大輔 編:柳川和樹) ・・・ イルメリア戦だけあって彼女のテーマアレンジ。イントロのアレンジで柳川さんのセンスの良さが光る。弾むようなリズムがイルメリアのおてんばらしさとフィリスの快活さだ。つき抜けるように明るくて勝っても負けてもふたりには明るい未来が待ってる…はず。

知を越えて(ソフィー戦|作:柳川和樹) ・・・ ソフィーのアトリエ主題歌『Phronesis』アレンジだがこれどこで使われてたかな。多分イルメリア戦後のイベントだろうかとコンポーサーコメント見たら…あれ?ソフィー戦?なるほどあの試験の点数によってイルメリアと戦うかソフィーと戦うかで分岐するんだろうな。――ソフィーのアトリエOST感想記事の『Sophia』でもっと主題歌アレンジを聴きたいと書いたがこうゆうかたちで願いが叶った。ただブックレットのコンポーサーコメントでも書かれてたが確かにアレンジに苦労の跡が伺えるな。アレンジ如何で曲は大きく印象が変わるってのはこれまで書いてきたけどその分、別のパターンをアレンジする難しさもあるってことなんだろう。

まとめ

DISC3の最後には試験合格後の『光ノ軌跡』もあるが後ほどクリアして書く予定のボーカルアルバム感想記事でまとめて書こう(追加:フィリスのアトリエ ボーカルアルバム の感想 | 妄想シンフォニー)。

やはり今回も素晴らしい曲揃いで大満足。例えばソフィーのアトリエOSTの『雲雀東風』や『薊蓮花』みたに突出した曲はないが魅力が薄い曲はなくバランスがいい。そういったまとめの感想は最後のDISC4の記事(フィリスのアトリエ オリジナルサウンドトラックの感想 その3 | 妄想シンフォニー)にて。

フィリスのアトリエ~不思議な旅の錬金術士~オリジナルサウンドトラック
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