最近買ったゲームのサントラ(2017年8月~10月)記事で書いた通り遅れませながらようやく購入。公式名称は『Ys SEVEN』なのか『イース7』なのか表記が揺れてるように見えるんだが取り敢えず一般的に多そうなイース7にしておこう。プレイ時はやはり熱い曲ばかり印象に残って好きだったが数年後改めて聴くと今は逆にあまり好まなくなったな。楽しげだったり静かだったり感慨に浸らせてくれたりする曲が好きになってきた。これも歳を重ねて趣向が変わってきたということなんだろう。でもこの変化は歓迎したいし嬉しいね。

ost_ys7_4.jpg

雑感

ost_ys7_6.jpg

今作のサントラは裏面にjdk BANDとクレジット。これだとさながら神藤由東大氏が全曲の編曲とバンドメンバーが全曲の演奏を担当したかのよう。そうゆうこともあってブックレットには曲別の編曲・演奏クレジットがない。そして何故かサントラ単体でWikipediaの記事があるがそのせいか作曲・演奏はjdk BANDと書かれてしまってる。でも一聴して分かったが実際に神藤氏が制作担当してバンドメンバーが演奏をしたのは『INNOCENT PRIMEVAL BREAKER』と『VACANT INTERFERENCE』だけだな。両曲を聴いた上で他の曲を聴いていけば音の質が段違いなので明快。個人的には『イースvs.空の軌跡』といいこの時期の神藤氏の圧が強いロックサウンドは好みではないのでこの2曲だけで良かった。jdk BANDが全曲バンド演奏してる”てい”にしているようでフェードアウトせず終結部がある曲が多いのも今作の特徴。

ブックレットは見開き1枚だけでこの質素さがファルコムならでは。でもコメントは数行あって全く何もコメントがなかったイースVIIIより遥かにマシ。今作のコンセプトはワイルドで土臭いイメージとのことで確かに土臭く野性味溢れる熱いサウンドが多かった。アルタゴ周辺はアフリカ大陸に位置してるだろうからそんなイメージにぴったりだな。それならイースVIIIはどんなコンセプトで制作されていったのか気になるところだが。個人的にはアドルやダーナが運命に”立ち向かう”的なそんな勇壮さと切なさを押し出したイメージだったのかなとか思ったり。

ost_ys7_2.jpg ost_ys7_3.jpg

音質は低音も中音も高音もバランスよく出ていて音圧も適正。前年発売のツヴァイ2と似た音質で低音もより出ている。ただ音に艶がなく僅かにくぐもっているがこの辺は埃っぽい舞台イメージに合わせたと思えば納得がいく。この翌年から3年間で発売されていった3本、零と碧の軌跡と那由多の軌跡は自分が持ってるファルコムサントラの中では一番冴えない音質になってしまっていてこのサントラを境に悪い方向に進んでしまってしまい悔やまれる。セルセタの樹海以降ようやく改善してくれた(リスニング環境:ヘッドホン=AKG K712 Pro、オーディオカード=Asus Xonar Essence STX、再生ソフト=foobar2000)。

感想

既にプレイは忘れちゃってるので情景が思い浮かぶような曲はあまりないんだがそれでも『MOTHER EARTH ALTAGO』のイースらしい勇壮な疾走感はずっと覚えてたし『VACANT INTERFERENCE』の血湧き肉躍るエキサイティングさも記憶に新しい。当時『VACANT INTERFERENCE』は人気のいわゆる五大竜戦曲より好きだったな。特にBメロと1:12秒あたりの間奏となるエレキのメロディが格好よくてしびれる。『DESERT OF DESPAIR』は砂漠曲だがよくあるシタールでジャララランという感じにならず砂漠の概念を覆すような迸るロックのパワーと熱気。当時も特にイントロのエレキの唸りが格好良かったから否応なしに印象に残った。ただ当時は無知だったので出落ち感があるなとか不躾なこと思ってたが改めて聴くと主部も十分聴き応えあって特に雄々しいBメロが熱い。リピートしてたっぷり4分半も楽しめるってのも良い。『LOST HARMONY AMONG PEOPLE』の感傷的なメロディに乗せて道を進みながらイスカ村に入っていった景色は今でも脳裏に焼き付いてるな。それだけあのピアノのメロディが琴線に触れたってことなんだろう。その後の悲壮なメロディにも胸を打たれる。『ISOLATED ISLAND CONSIGNED TO OBLIVION』はあのリズムが延々と流れる中で素材集めを頑張ってた記憶がある。途中の急き立てるかのような笛のメロディが好き。そして一番人気と思われる『LEGEND OF THE FIVE GREAT DRAGONS』は言わずもがな。巨大なずんぐりむっくりなドラゴンに追っかけられたり追っかけたりしつつの場面で熱くも焦燥感のある曲だから否応なしに耳に残った。特にバスドラ連打が熱い。そして彼女との戦闘曲『HOPE FOR THE HOPELESS』も相手が相手だけに印象深かった。そういえばどことなく東ザナ『Revolt Against Doom』に似た境遇の曲でもあるな。


他の曲はあまりプレイ時に聴いた記憶が無いな。ま、あの後いっぱい記憶に残るゲームやって音楽聴いていったのだからどんどん上書きされてしまうのも仕方ない。というわけでPS4でリメイクはよ。以下からは自分のブログのプレイ日記(関連カテゴリ)とイースVII - みんなで決めるゲーム音楽ベスト100まとめwikiを参考にしつつプレイ時の印象抜きで好きな曲を挙げていこう。

『IN THE BUSTING SQUARE』は最初の拠点となるアルタゴ市街の曲。心が弾むウキウキとしたリズムに乗せての活気ある雰囲気が心地いい。笛の音にはこの冒険へ向けて奮い立つ想いも詰まっていそうだ。その後余韻残すかのようなピアノのメロディは心に沁み入る。こんな素敵な曲をなんで当時は耳に残らず好きにならなかったのか不思議。『VITALITY OF THE GRAND FLAME』は砂漠にあるセグラムの里曲だが『DESERT OF DESPAIR』と比べるとさすがにオーソドックスにまとめてきてシタールっぽい音も入ってる。他にシャヌアの里で流れる『LAND OF FERTILITY』もやはりオリエンタルながらも長閑な響きが人懐こくて暖まる。『PRAYERS TO THE BREATH OF WIND』は少し感傷的な気分を味わいしみじみ。カイロスの里という場所柄がしのばれる。他が熱い曲ばかりだからこういった町曲や里曲の平穏さに落ち着くな。そしてうって変わって『LOST METHOD』はアルタゴ市街がどす黒い濃霧に覆われたときの曲。荒涼で虚ろな雰囲気に打ちひしがれる。低弦とギター?の重い響きが印象深い。後半から荒ぶるドラムに乗せて光の先へ向かって…というひたむきさがあって魂を揺さぶられるものがある。

シャヌアの森フィールド曲『EXTENSIVE FOREST GREEN』は前へ前へ邁進させてくれるような躍動感に鼓舞される。サビからの弾むようなテンポ感もツボ。シロフォンみたいな音も快い。『GREAT TREE <SHANNOA>』は重低音の太鼓と軽快なコンガとシロフォンによるまさに原始のサウンド的なハーモニーが痛快。後半のアルタゴ平原曲となる『TO REVEAL THE WAY TO GO』はヴィヴィッドなヴァイオリンとサックス、そして転がるような合いの手のピアノでエキサイティングに勢いづけてくる。常にテンションマックスで熱気が溢れんばかり。『PRIMITIVE DEEP LEAVES』は清涼感と神秘感のあるサウンドが魅力。どとこなく中華っぽいテイストで竹林の情景を彷彿させられた。

『UNKNOWN IN THE DARK』を聴いて気付いたがイースVIIIの『A WATERDROP IN THE DARK』はネーミングからしてもイントロの低音のリズムからしてもこの曲を意識してのオマージュだったんだな。いわゆるイースの廃坑テーマというわけか。そして『BEING SLOW ON THE WAVES』は今作が初登場だがVIIIになって船のテーマ曲へ昇格。廃坑テーマ同様に今後も使われて受け継がれる曲となるのだろう。

『PLACE OF RETICENT LAVA <SEGRAM>』でもイントロから廃坑テーマに似たリズムが使われてるがこちらはエレキも入りロックに攻めてワイルドに迸る。ライブ会場で叩いてるかのようなドラムの躍動感ある響きと打ち込みならではのスネアの細かな音チェンジがファンタスティック。『RUINED ISLE <EDONA>』はミステリアスで儚くも決然としたうちに秘める熱さに惹かれる。同じフレーズが幾重にもアレンジされ色々な表情をみせていくのも面白い。『SANCTUARY OF MEDITATION BREEZE <KYLOS>』は達観したかのような寂寥とした浮遊感に満たされ沈みゆく。『THE SACRED WIND』もたゆたううような浮遊感が心地よく四方八方からのパーカスとミステリアスなコーラスに包まれる。後半からの綺羅びやかなパーカスのぶつかり合いが気持ちいい。

中ボス戦闘曲『AN ASSAULT』は前半のエキゾチックな曲調が後半からコーラスも入り一気に壮大になりラスボス感が出る高揚感が熱い。『VACANT INTERFERENCE』より等身大の戦いといった感じだ。サビ前のBメロのリズミカルな部分が特に好き。『CROSSING RAGE!』は純粋にロックンロールっていうストレートな熱気。ささくれ立ったエレキの音がこれまたいいしベースもビビット。イースIIからのアレンジ曲『DON'T GO SO SMOOTHLY!』は短いフレーズの繰り返しのみで構成されてるがリズミカルに捲し立てるような小刻みよさが痛快。

昔は飛ばし気味だった『ORAL TRADITION』だが改めて聴くとこの荘厳な静謐さには聴き入る魅力がある。後半光が差し込むかのように燦爛と雄大に広がりゆく展開に恍惚。ゲームオーバー曲となる『SECOND DEFIANCE』は侘しさに胸を打つ。こんな素敵な音楽を聴きながらだったら死ぬのも悪くないかな…なんてね。『UNCERTAINTY IN THE FUTURE』は今作では少し異色のちょっとジャジーなお洒落な曲。後半の切なげなメロディが物憂い。一体どこで使われたのか興味をかき立てられる。『PERSON WHO BRINGS END』はドラマティックで圧巻。最初こそ暗闇の中で彷徨う不穏さがあるが途中から決然と信じる道へ進むかのような物語性のある展開に胸が震える。左右で木霊するピアノも効果的でうつろう想いが錯綜するって表現だろうか。例え使われたシーンを忘れても楽曲だけで深い感動を味わえ今作で一番心に残った好きな曲。

エピローグ時に流れた『FROM AN EFFORT OF THE REVIVAL』はいかにも大団円といった総まとめな感慨に浸らせてくれる。素朴な笛とピアノのメロディがまたチャーミングで心に響く。そしてスタッフクレジットを彩ってくれたのは『REINCARNATION』。物憂い感じのピアノが散りばめられた音楽に色々な感慨が広がっているかのようで機微に訴えてくるものがある。

『TIA -THE DEFENDED-』は美しくも悲壮なピアノの調べ。途中で深く沈潜してまた盛り上げる表現が心憎い。『TIA』はそのままティアのテーマ曲でありイース伝統のヒロインの名前曲。VIIIの『DANA』ほどではないが今作もヒロインテーマで終盤を彩っていたんだな。


ost_ys7_005.jpg

というわけで今作で特に気に入ったのは『IN THE BUSTING SQUARE』『EXTENSIVE FOREST GREEN』『DESERT OF DESPAIR』『PLACE OF RETICENT LAVA <SEGRAM>』『RUINED ISLE <EDONA>』『LOST HARMONY AMONG PEOPLE』『UNCERTAINTY IN THE FUTURE』『LOST METHOD』『TIA -THE DEFENDED-』『PERSON WHO BRINGS END』『FROM AN EFFORT OF THE REVIVAL』ということになった。昔あんなに好きだった『VACANT INTERFERENCE』や『LEGEND OF THE FIVE GREAT DRAGONS』はむしろ避けるようになってしまい年月とともに好みってのは変わるものだな。

このあとイースVIIIのサントラを聴くと格段にクオリティが上がっていることが如実に分かる(関連記事)。もちろんマスタリングの違い、作曲技術や音源の質の向上も一役買っているからでもあるのだろう。自分的に好みな曲もVIIIの方が多い。トータルとしての完成度や楽曲の統一感はVIIIのほうが上とみるがただ若々しい熱気という点では今作に軍配が上がるか。この辺は個人の好き好きだな。

Ys SEVEN
ゲーム・サントラ
日本ファルコム

制作予想

以下アットウィキは自分の管理Wiki。以前おこなっていた曲別推測と遂に確定した曲別担当一覧。

関連リンク
関連記事
  • web拍手 by FC2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


コメント

    コメントの投稿

    (コメントの編集・削除時に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)


    トラックバック

    Trackback URL
    Trackbacks