この間ようやくゲームクリア(記事:リディー&スールのアトリエ プレイ日記Part12-3(第12話:国一番の約束))。これで全ての曲を聴けたことになるのでやっとサントラ感想記事前編(記事:リディー&スールのアトリエ オリジナルサウンドトラックの感想(前編))の続きとなる後編が書けた。と思ったらバッドエンドの曲はゲーム中では聴けてないなw ま、それはともかく今回もある程度はネタバレに注意しつつ書いていこう。

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雑感

アトリエシリーズ恒例のEXTRAコンテンツの音楽堂をやっと開放。早速ずらずらっと見ていったが阿知波さんや柳川さんは相変わらずの調子だったなw あと些細なことだが阿知波さんと矢野さんは署名をひらがなにしてるのがちょっと可愛い。音楽堂のコメントから初めて分かってくる楽曲の情報や制作裏話などもあったり今やガストブランドのゲームに欠かせないこのコンテンツ。敢えて手間が掛かるこうゆうサービスを続けてくれることに大感謝だな。ファルコムにもこうゆうのが…まぁ他の殆どのメーカーにもないか。ほんとガストのこうゆうユーザーフレンドリーな姿勢はありがたいね。いつまでも続けて欲しい。

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ちなみに自分的音楽堂の楽しみ方だけど全曲をサントラのトラックナンバー順にスクショしてPCにコピー。それをIrfanViewの一括変換機能でコメント部分以外をトリミング。それぞれの画像がトラックナンバー順になるように お~瑠璃ね~む といったソフトでファイル名を連番にしていく。加工した全画像を音楽データがあるフォルダへ移動。そして右の画像のようにfoobar2000上のアルバムアート表示機能(WSH Cover Panel Mod.js)でジャケ絵とコメントをオートサイクルさせながら音楽と一緒に楽しむというスタイル。画像ソースにジャケ絵のほかにトラックナンバーも指定しているから再生と画像が連動しているわけ。今までの全シリーズこうゆう風にしてるから資料性も利便性も高くて中々壮観だ。

大体は前編記事の通りなのでとっとと感想へいこう。今回も特に気に入った曲にはマーク付けてたり作曲者&演奏者は敬称略ということになります。

感想

DISC3

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01. その耐え難き奇癖について for リディー&スール(ハゲルのテーマ|阿知波大輔) ・・・ ロロナのアトリエ以前は未プレイで未聴だけど歌いまわしやサウンド的に確かにそういった往年のテイストを感じることが出来る懐かしさがある。こうゆう人懐こく楽しげなサウンドがハゲルさんのイメージそのまんまだな。そして今作も毎度の如くぶっ飛んでいて笑わせてもらったw やはりアトリエシリーズには欠かせない愛すべきキャラだな。

02. 親父の鼻歌(鍛冶屋内|柳川和樹) ・・・ 先入観でてっきり阿知波さんと思ってたらまさかの柳川さんの曲。いやそういえばメルルのアトリエで『鍛冶は三十路から』って曲を作ってたから先祖返りでもあるのかw あとソフィーのアトリエの音楽堂でロイドが鍛冶屋ポジになったから”あの音源”を使うか迷ってたと書いてたけど今回は遂にその人そのままが来ちゃったから満を持してってことなんだろうw でも”あの音源”が入っても違和感なく最後まで聴けてしまうのが柳川さんのさじ加減の上手さだな。

03. 静寂の街(メルヴェイユの夜|矢野達也 編:中村新一郎) ・・・ 何故書けないかと言うとこうゆうこと(記事:リディー&スールのアトリエ サントラ 静寂になった静寂の街)。交換品が到着次第追記しよう。

04. 本の見る夢 for リディー&スール(プラフタのテーマ|柳川和樹 編:阿知波大輔) ・・・ 原曲はリリシズムが光っていた珠玉の一曲だったがアレンジでどことなく室内楽的なクラシカルさが出て格調の高い雰囲気へ様変わり。この変化はシリーズキャラで一番の先輩格となったことと、ああゆうプラフタの数百年の悠久のときを超えた成り立ちだからこそでもあるな。そしてストリングスから感じる人間的な暖かみは彼女がこの後……おっと、ここからはネタバレになっちゃうな。いずれにせよ彼女の変化が如実にあらわれた今回の素敵なアレンジだ。

05. ふたごの小鳥、荒野をゆく(ブライズヴェスト|阿知波大輔) ・・・ 荒野だけに乾いた音のパーカッションとサウダージな笛の音が吹き荒ぶ。ひたすらサビが繰り返される度に熱気も沸き立っていく…そのひたひたと迫る高揚感が堪らない。殺風景な荒野だからこそ阿知波さんみたいなシンプルな味付けの曲のほうが引き立つ。正直ゲーム中で聴いたときは印象に残らなかったけどサントラで聴いて初めて格好よさが分かった。ゲームをやらずサントラを聴いただけでは曲の良さは見えてこないけどその逆もまた然りだな。

06. ふたごの小鳥、荒野をゆく~夜~(ブライズヴェスト|阿知波大輔) ・・・ 荒野は夜になってもけたたましく眠るときを知らない。どことなくソフィーのアトリエ『紅き渓谷~夜~』を彷彿させられるがあの曲より威圧感はなく静かなる躍動感で沸き立つ。さながら原住民が焚き火の周囲をコンガのリズムに乗せて踊ってるかのような乱痴気さわぎ。あの場所は確かに昼よりも夜の方がコカトライスなど魔物が強めで活発だ。荒野曲って好きになる率が低いのだけどこの昼夜セットは心惹かれる良さがある。

07. 紫陽花 ~その3~(リディー通常戦闘・第10~|矢野達也|ヴァイオリン=TAM, ギター=三好翔太, ベース=HIROTOMO) ・・・ あれから双子は成長して見違えるほど強くなった。紫陽花も双子に合わせて力強く逞しく成長し輝かしく咲き誇る。ヴァイオリンのしなやかなカンタービレ、ピアノの華麗で軽妙なタッチ、ティンパニの力強い轟き、そして自信に満ち溢れたメロディとリズム、全てのパートが縮こまっていなく昂然と胸を張ってるかのよう。如実に双子の成長を感じ取れる渾身のアレンジだ。その溢れんばかりのドラマチックな高揚感には恍惚とさせられ自然と目頭が熱くなるほど。希望に満ちたラララ~♪が高々に響き渡るところも素晴らしくて胸が熱くなる。サビ前のパーカッションの炸裂がまた痛快。紫陽花アレンジシリーズのフィナーレを締めくくるに相応しい最高にファンタスティックな一曲となった。

08. 頑張ってなんかいないわよ for リディー&スール(イルメリアのテーマ|阿知波大輔) ・・・ お淑やかに低弦のピチカートを伴い悠然としたテンポで師匠としての風格を感じさせてくるが…ま、作中でご覧の通り基本中身はあまり変わってはいないw でも世話焼き好きな面は変わっていなくてあのイルちゃんそのままなのが嬉しい。アレンジされても根っこは変わっていない。

09. 真実の声が聞こえたら(イベント|柳川和樹) ・・・ 謎の声だったり絵画などが絡んだりとちょっと不思議な現象など摩訶不思議なシーンでよく使われていたミステリアスな誘いとなる曲。聴き流しがちだったがよくよく聴くと実に奥深い響き。確かにこの響きの先には真実があった。

10. 今日も木琴は大忙し(イベント|柳川和樹) ・・・ 恒例のてんやわんやな曲。この曲が流れてくるだけでオチになるのが分かるw だからこそのこの曲名でもあるんだろうw 過去作といい阿知波さんも面白い曲名を付けてくるけど柳川さんも違うベクトルのセンスで笑わせてくるからズルい。でもこういったコミカルな曲でも聴かせるメロディなのが氏らしさでもあるな。

11. あの日の欠片 ~リディー~(エテル=ネピカ|柳川和樹) ・・・ みんなの思い出がいっぱいの世界。サビで聴かれるメロディはさながら彼女が鼻歌交じりでこの世界を気ままに旅してるかのよう。でもまだふわふわとしているすれ違い。ノスタルジーで物憂い寂寥感で満たされる。切なさに溺れ過ぎないキラキラと鮮やかな響きも心地よくて安らぐ。

12. あの日の欠片 ~スール~(エテル=ネピカ|柳川和樹) ・・・ 音の色鮮やかさが増して爽やかな情感とリズムによる躍動が生まれた。リディーVerはあの頃に思いを馳せてふと立ち止まるかのような趣きだったがスーVerでは思い出を胸に抱きながらも前へ歩いて行くような希望を感じさせてくる。どちらもそれぞれ違う感慨に浸らせてくれた。

13. 脅威(イベント|柳川和樹) ・・・ 定番の立ち塞がる系の曲。マティアスに受難が降りかかるあの場面でも使われてたのが笑ったなw

14. 巣立ち ~スール~(イベント|矢野達也 編:阿知波大輔) ・・・ リディーVer同様に切ない系のイベント曲。こちらではオーボエが主題歌のサビを哀愁漂わせながら奏でて後半からはアコギの侘しさで涙を誘う。この楽器の使い分けも双子の性格が現れていて面白い。直情的で意外と繊細な一面もあるスーだからオーボエの音色が合ってる。こうゆうアレンジだとシャリーのアトリエでも吹いていた悠花さんのオーボエで聴いてみたかったな。

15. あなたはだあれ?(オネットのテーマ|阿知波大輔) ・・・ 双子のママさんらしく大らかで優しく暖かく。でもどこか儚げで…。後半からの少し寂しげなメロディに後々を予感させられてしまい少ししんみり。でもオネットママ自身はそんなことを微塵も感じさせない明るく楽しい人だったのが救いだ。

16. 宝は何処 ~リディー~(海底宝物庫|柳川和樹) ・・・ 鎖みたいなジャランって音が入るがどことなくシャリーのアトリエ『砂海のハンターたちの歌』を彷彿させられた。あれも海の男の曲だしこの曲も海賊の彼が待ち受けていることもありそういった意味合いの音でもあるのかもしれないな。ビビッドに躍動するベースが聴きどころ。

17. 宝は何処 ~スール~(海底宝物庫|柳川和樹) ・・・ スーVerだと彼女らしくパーカッションが勢いづくがお宝に目がない彼女だからキラキラ感もマシマシ。彼女にとってはこのジャランって音はやっぱり金のイメージになるのかなw 個人的な好みとしてはスーVerのほうがメリハリがあってより楽しく聴けるな。

18. キャプテーン…バッケン!!!(バッケンのテーマ|富沢泰) ・・・ まさに海を超えお宝目指してて意気揚々と仲間とともに駆けてゆくバッケン見参!という曲。手掛けられた富沢さんはアトリエシリーズ初参加の方。ああいった異質なキャラだからこれまでシリーズに関わっていない人に託したのだろうか。海賊のテーマということが如実に分かる的確な音楽描写。バッケンが船に乗ってるような情景が容易に思い浮かんでくる。

19. 向日葵 ~その3~(スール・通常戦闘・第10話~|柳川和樹) ・・・ こちらの向日葵も立派に大きく育った。まさに向かう所敵なしの駆け抜けるような疾走感と燦々と漲る晴れやかな高揚感が気持ちいい。この溢れんばかりのパトスはここまで色々な想いを受け入れそして困難を乗り越えてきたその成長の証だろう。主題歌サビによる溌剌としたリズム感も鮮烈。柳川さんの豊かなイマジネーションが冴え渡る。とにかく颯爽と格好良くて紫陽花と同様に有終の美を飾るアレンジとなった。ただ向日葵シリーズ全てに言えるが一曲が短いw

20. 熱血双子全力アタック(コンビネーションアーツ・リディー&スール|矢野達也 編:阿知波大輔) ・・・ 両サイドから繰り出される両主題歌メロディ。改めてサビのキャッチーさが光る。この双子のコンビだからこその小細工なしの王道アレンジだな。

21. 七色のコーデックス(コンビネーションアーツ・リディー&ソフィー|矢野達也 編:阿知波大輔) ・・・ 最初引用元が分からなかったが原曲が矢野さんでソフィーとなると『やってみよう!』のサビしかない。これで違ったら耳鼻科逝ってきます。

22. 終焉のサンクチュエル(コンビネーションアーツ・リディー&アルト|阿知波大輔) ・・・ 何故か終焉を呼んでしまう羽目になったお二人さんw でもアルトのミステリアスな容姿、リディーの見た目だけなら小悪魔的な容姿からしてこれがまた意外と合ってる。どうでもいいけどずっとサンクチュ”アリ”と思い込んでいたよ。

23. もっと不思議を!(ジングル|阿知波大輔) ・・・ どこで使われたかなと思ったがミレイユから合否発表されるときのジングルだったな。意外とゲーム中では記憶に残らないのはそれだけジングルが演出と馴染んでるってことなのかもしれない。

24. 氷の夢 ~リディー~(凍てし時の宮殿|柳川和樹) ・・・ 左右に揺れ動く音がさながら彼女の閉ざした心の揺れ模様をあらわしているかのよう。寂しく木霊するピアノ、彼女の孤独の歌を紡ぐ笛の音。なんとも言えない寂寥さに包まれる。早く彼女の心の穴を埋めてあげたいという想いでひた走ったあの頃。サビ後の意味ありげな深い響きが印象的。”氷の夢”という曲名はあとあと彼女が決意する夢のことを意味しているのかもしれない。今は寂しい夢でもいつかは希望の夢となる、二通りの意味が込められていそうだ。

25. 氷の夢 ~スール~(凍てし時の宮殿|柳川和樹) ・・・ ピアノからギターへ、笛からオーボエへ。この辺の違いは『巣立ち ~スール~』と似ている。さらにドラムマシンも入りスーらしく少し弾むようにあの娘のもとへ駆けていく。こちらの絵の世界曲も2パターンそれぞれ甲乙付け難い良さがある。同じ凍てつくフィールドを題材とした矢野さんと柳川さんでスタイルの違いを聴き比べてみるのもまた一興。

26. いい依頼はないかな?(依頼掲示板|柳川和樹) ・・・ ああいった場面の音楽だと普通はもっと落ち着いたトーンになりそうなものだけど意表突いて疾走感と賑々しさのある曲をあてがうセンスが良い。確かに依頼はスピードも大事だ。どことなく飛行船とかが茫然とした空へ駆けていくかのような爽快な開放感がある。

27. 不思議な絵画-reprise-(クリア後タイトル画面|矢野達也|コーラス=悠花) ・・・ シリーズ恒例のお色直しタイトル画面曲はやはりコーラス入りじゃないとね。今作はクリア後の世界がないので無事クリアしてホッと安堵した寛いだ雰囲気。悠花さんの暖かく柔らかいコーラスにも癒やされる。主題歌からラララ~♪をここでも引用していてさながらオネットママが双子の新たな門出を祝ってくれるかのようだ。

28. Shooting Star for リディー&スール(○○○○戦|柳川和樹 編:阿部隆大|ギター=野崎心平) ・・・ この曲名だけでフィリスのアトリエプレイヤーは誰用の曲なのか察しちゃうw 原曲の可憐な可愛さは後退したけど代わりにキックドラムが乱れ咲くロックな力強さを得た。舞台は変われど彼女はまだまだ楽しく遊べる(戦える)相手を追い求めている…という熱いパッションのあらわれなのかもしれない。こっちにとってははた迷惑な話だがw 阿部さんの制作曲はバンドサウンド的な雰囲気があって楽曲中の良いアクセントとなった。阿部さんといえばソフィーのアトリエ『白地図をてに』が絶品だっただけにアレンジ以外の制作曲も欲しかったかな。

DISC4

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01. Journey to the Beyond(○○○○戦|矢野達也) ・・・ Journey~ときたら…そうフィリスのアトリエED曲『Into the Journey』の嬉しいアレンジ。そしてこの曲ときたらやっぱりフィリス。まぁもうネタバレ回避で伏せる必要もあるまいw 果てしなく広がる世界の旅を乗り超えてきた彼女らしく明るく溌剌としたアレンジに仕上がった。『Into the Journey』と続けてこの曲を聴くと今のフィリスの成長を感じることが出来て否応なしに胸が熱くなる。終わりのない限りのない旅路の先にはまだ続いていく不思議な旅があった。夢を持ってさえいれば冒険は紡がれる。そんな声援を受けるフィリスに立ち向かわないといけないこちらもまた奮い立たせてくれる両得な曲だ。

02. 山茶花 for リディー&スール(コルネリアのテーマ|浅野隼人 編:阿知波大輔) ・・・ カランカランとした音がこれまた雅。見た目通りどことなく中華テイストになった。サビのあとのストリングスとフルートの可憐な調べに安らぐ。原曲は生き生きとしたテンポでちっちゃい子どもが頑張るという感じだったが今回のアレンジではコルちゃんのああいった目的を追い求めつつも彼女らしいまったりのんびりとした雰囲気もあらわれてる。ベースやドラムによる低音も彼女を後押ししてるかのようで良いスパイス。最後の跳ね返ったかのような音がいつも飄々としてるコルさんらしくてチャーミングだ。

03. 山茶花 on Orgel(コルネリアのテーマ|浅野隼人 編:柳川和樹) ・・・ そしてソフィーのアトリエから時を越えてオルゴールの音色が今ここに蘇る…。このメロディの行く末は是非プレイしてその目で確かめて欲しい。それにしてもこの曲の音楽堂の柳川さんのコメントは何か訳ありの大人の事情を感じさせられるが多分もう在籍していない方だから音楽堂に載せるコメントに困って柳川さんが新規にアレンジしたのかもしれない。ま、それ以上に深い闇があるのかもしれないがw 何はともあれ原曲のオルゴールアレンジは少しぎこちない古びた音源だったけど柳川さんによるアレンジでは埃が払われて滑らかな音色になった印象。それだけコルさんが想いを寄せて何度も何度も鳴らしていたと思うと感慨深くも聴ける。

04. 風追い人 for リディー&スール(リアーネのテーマ|阿知波大輔) ・・・ こんなに爽やかで清純なテーマ曲なんだから本人はさぞ麗しく聡明な方なんだろうなぁ。それはともかくこのアレンジにはああいった経緯を経てもう後腐れなくなった彼女の晴れやかな心境があらわれてるかのよう。フィリス共々彼女たちは明るく幸せな日々を謳歌しているってとこだな。見守り続けてきた身としては嬉しい変化のアレンジだ。

05. その声に出会うため(天海の花園|矢野達也) ・・・ 『霞む夢と記憶の園』で暗示していた運命の曲。手作り感溢れるトイピアノの音で主題歌がポツポツと紡がれてゆく。オネットママの子守唄に包まれてあの頃に戻ったかのような郷愁。デコボコとした語り口なのが家庭的な暖かみを感じられて実に味わい深い。フィールドも戦闘中もこの曲が流れ続け言いようのない感情が込み上げるばかりだった。運命の再会は刻一刻と迫る…感動も胸に迫る…。涙なしには聴けない曲だ…。音楽堂のコメントによるとラララ~♪はやはりオネットママから双子への子守唄だったみたいでそう思うと今まで引用された曲も感慨深く聴けてしまうな。歌モノのインストアレンジメドレーということだが1:22までは主題歌となる『キャンパス』と『ペインティング』のサビが使われているけどそれ以降は多分『マスターピース!』のサビかな。運命を切り開いて願いを叶えよう、という歌詞的にも相応しいように思う。

06. あなたはだあれ? on Piano(オネットのテーマ|阿知波大輔 編:柳川和樹) ・・・ そしてやっと会えたね、君に。この素朴で暖かいピアノの音色が全てだ。立派なピアノの音じゃなく家庭にもあるようなアップライトピアノの音っぽいのが良い。そして原曲のメロディの良さが浮かび上がる趣味の良いシンプルなアレンジ。言葉はいらない、ただただこの優しい調べに耳を傾けるのみ。あぁ…家族っていいものだ…。

07. ふたごの小鳥、雪原に舞う(モラキス連峰|阿知波大輔) ・・・ ひんやりとした雪原に粉雪が舞う。あたり一面真っ白な世界をトボトボと歩いてるような侘しさがあって心にジンと沁み入る。フィリスのアトリエの柳川さんによる『しんしん』も雪原らしさがあったが阿知波さんも負けず劣らず。雪景の情感はこちらのほうが滋味豊かな味わいがある。こうなると矢野さんの雪原曲もいつか聴いてみたい。

08. ふたごの小鳥、雪原に舞う~夜~(モラキス連峰|阿知波大輔) ・・・ 雪原の世界は夜のような静けさ。より静謐に神秘的に。人肌的な温もりをギターとベースが感じさせてくれてインティメイトで心地いい空間が広がりゆく。やはりリリカルな寂寥感に心惹かれる。今作の阿知波さんのフィールド曲はどれも才気があって素晴らしい。

09. 巣立ち ~リディー&スール~(イベント|矢野達也 編:阿知波大輔) ・・・ これまでの巣立ちシリーズで使われていたピアノとオーボエとギター、ストリングスでアンサンブル。こうしてみんなが合わさるとまるで家族のような結びつきが感じられてほっこり暖かくなる。実際には切ないシリアスシーンでも使われたが最後はこの曲の通りになった。やはり双子それぞれの『巣立ち』だけでは物足りない、双子が一緒だからこそのこの『巣立ち ~リディー&スール~』だな。

10. そっと重ねた手のひらを(イベント|柳川和樹) ・・・ ロジェパパの慟哭、ワイスベルク一家の溝などといったシリアス系シーンの曲。哀愁に満ちた笛の音が心に響く。今作は賑やかな双子が主役だからこそこうしたしんみりとした物悲しい曲が映える。

11. ふたりでお出かけ(イベント|柳川和樹) ・・・ OPやタイトル曲を除くと本編が始まって一番最初に流れたルンルン気分な日常イベント系の曲。やはりアトリエといったら笛でありアコーディオンな音。そして最後に暖かみのあるサウンドで味付け。まさに王道のアトリエな音楽だ。

12. 影覆う街(メルヴェイユ|阿知波大輔) ・・・ 奴の脅威が迫ったときのひたひたと恐怖がにじり寄るような街音楽。サントラで見たときは曲順的に終盤に窮地が訪れるのかと思ったが奴は彼女の登場のただの踏み台だったなw

13. 深理への決意 ~リディー~(黒の地平線|矢野達也) ・・・ 黒い波紋が広がりゆくモノトーンな世界。ボス戦曲『Filling the shade』を一部引用しながら迫る運命を静かに刻んでいく。抑制の効いたクールな静謐感、詩情を滲ませた疾走感が堪らない。ラスダンの音楽という枠組みを超えた深い精神性を感じさせられる曲だ。矢野さんはフィリスのアトリエでもそうだったけどこういった曲の情感作りが実に上手い。

14. 深理への決意 ~スール~(黒の地平線|矢野達也) ・・・ スーはもっとアクティブで攻めの姿勢を崩さない。虚ろな雰囲気が支配する中で熱い想いが漲る。打ち鳴らされるシンバルのように阻むものを蹴散らし焦る気持ちを抑えつつ逞しく走り抜けていく。

15. disorder in order(イベント戦|矢野達也|ヴァイオリン=TAM, ギター=Si. V) ・・・ レンプライア系の黒の魔物戦で使われていたということで行き着く先は大元との戦闘曲『Filling the shade』のインストアレンジでもあった。ダークな色合い、言いようのない焦燥感、合間の激しいリズムの打ち付けでひたすら煽り立てつつも静かに闘志を燃え上がらせていく。どこまでもタイトで峻厳な高揚感が魅力だ。中間部に主題歌のラララ~♪もさりげに入っていたりその卓越した構成力と楽曲の完成度の高さたるや。いつかアトリエの枠組みに捕らわれない矢野さんの戦闘曲も聴いてみたくなる(よるのないくに2で該当するような曲はあるかな)。

16. フィリススサプライズ(コンビネーションアーツ・フィリス&スー|阿知波大輔) ・・・ 常に明るく前向き思考なこの二人らしさがフィリステーマ曲『故郷を離るる歌』のあっけらかんと上がっていく音程にあらわれてる。この曲のお陰で従来のフィリステーマもつい頭の中で音程が上がって聴こえてしまうw

17. 全力全開ガンプレイ(コンビネーションアーツ・マティアス&スー|阿知波大輔 編:柳川和樹) ・・・ スーとマティアスらしくわちゃわちゃとした愉悦感でいっぱい。二人の賑やかな掛け合いが被さって聴こえてくるようだ。マティアステーマ曲『知ってるかい?』をここまで小洒落たテイストにまとめ上げる柳川さんの至芸が光る。

18. アインツェルカンプ(コンビネーションアーツ・マティアス&アルト|柳川和樹) ・・・ アルト相手だとマティアスも少し背伸びするのか格好良くなるw スラップベースが格好いい。

19. 幸せの錬金術(コンビネーションアーツ&ソフィー&フィリス|柳川和樹) ・・・ 華麗で可憐なソフィーとフィリス夢のタッグ。前半のメロディはすぐ思い浮かばなかったがフィリスのアトリエ中でフィリスに関係しそうな曲を色々と照らし合わせたら一番最初のアトリエ内曲『旅する工房』が該当しそうだ。フィリスのアトリエ主題歌からの引用ではないのは多分南壽あさ子さんの曲だから勝手に使えなかったとみる。後半のメロディは紛れもなくソフィーのアトリエ主題歌『Phronesis』だな。

20. ジト目なあの子(イベント|柳川和樹) ・・・ とほほなシチュエーションの曲。どことなくざわつく森のテイストが色濃い。序盤から使われてた曲だけどこんな後半に収録しているのは何故なのか。個人的には『幸せの錬金術』から『ページをそっとめくって』という流れのほうが座りが良いと思う。もう少しサントラを通して聴く人のことを考えた中身のある曲順にして欲しいな。

21. ページをそっとめくって(イベント|柳川和樹) ・・・ 伝家の宝刀主題歌アレンジ。オーボエやヴァイオリンなどのしなやかなハーモニーが胸に迫ってくる躍動感が熱い。そして輝かしい希望を抱かせる鐘の煌めき。ここぞという勇気を出す場面で使われていたいわゆる勇気付けの勝利BGMだ。フィリスのアトリエの『土が撥ねても前へ』に相当する曲になるのだろう。個人的には第4話のルーちゃんが活躍するところで流れたときが印象に残ってる。

22. 朽ちた花冠 ~残光~(絶界|豊田亜矢子) ・・・ トイピアノの可憐なメロディと背景のおどろおどろしさとのコントラストが印象的なひとりの孤独な少女の心象風景。後半から悲壮な情感も聴かれて彼女の絶望と闇の深さを感じさせてくる。聴けば聴くほど引き込まれる深い情念を持った曲だ。低弦の蠢きも奥深さを醸し出す。曲名が意味深で彼女のそんな心境が反映された絵だからでもあるんだろう。

23. 朽ちた花冠 ~暗夜~(絶界|豊田亜矢子) ・・・ プレイ中の記憶によるとこちらがスーVerになる。何故双子の名前で分けず”残光”と”暗夜”にしたかは分からないが。彼女は怖いものが苦手なのを反映しているのか足取りの重さがトイピアノのメロディの遅さにあらわれている。豊田さんが使うストリングスは芳醇で美しい響き。それがまた独特の荒涼とした雰囲気を盛り立てる。残光Verにあったサビ後半のピアノとストリングスによるやるせない展開は暗夜Verではカット。これもスーの物事を深く考えないという性格のあらわれかもしれない。アトリエシリーズ初参戦のコーエーテクモの豊田さんだが中々良い曲を書かれるので他のテイストの曲も聴いてみたいね。

24. Albireo(黒の地平線の通常戦闘|阿知波大輔) ・・・ 状況が状況だから陰鬱な闇に打ち勝つように闘志を漲らせてゆく。ちなみに曲名のアルビレオとははくちょう座にある二重星の意味。双子繋がりでそうゆう意味付けになるんだろう。いつもの典型的な阿知波節の戦闘曲だけど個性派な矢野さんや柳川さんの曲ばかり聴いたあとだとまるで帰ってきた実家のような安心感があるなw

25. Losaria(○○○○戦|阿知波大輔 ギター=平松俊紀) ・・・ 『Albireo』と似た曲名だから関係性あるのかと思ってたけどそうでもなかった。もう一人の困った神様との戦闘曲。双子と出会った頃に彼女が持っていた悲壮さや荒々しさなどを感じさせてくるがコンガのリズムに乗せて無邪気な血気盛んさもアピールしてくる。こちらも曲名の意味を調べたが造語?ロザリア(Rosaria)だとヨーロッパ系の女性名になるみたいだが敢えてもじったのかもしれない。その名前が彼女にどう関係するのか、それとも元の絵の持ち主に関係するのか、想像するのもまた楽しい。

26. いつかの夢、叶えたら(エンディングイベント|矢野達也 編:柳川和樹) ・・・ 明るい未来へ進むように主題歌アレンジでそっと花を添える。オネットママに会うときに使われていたトイピアノの音が使われているのが心憎い演出。片方では明るい音色のトイピアノで未来を見据え、もう片方はノスタルジーに感傷的になりつつも双子を見守るかのような暖かみで癒やしていく。2種類の音色による物語性が素晴らしい。

27. いつかの夢、叶えたの?(バッドエンディング|矢野達也 編:柳川和樹) ・・・ あんな素敵な曲がくたびれた音頭のようになってしまった…。感動を返してw とはいえこれもアレンジの妙。こうゆう雰囲気にも導ける柳川さんのセンスに脱帽。

28. 絵筆と希望の唄(スタッフロール|矢野達也 ボーカル=熊木杏里, ヴァイオリン=向山有輝, ギター=三好翔太, ベース=HIROTOMO) ・・・ そして不思議な旅の終着点。夢の先の未来図を描く錬金術士たちへの暖かいエールだ。「失敗続きでも誰かと笑ってられればいい」ってのがいつも賑やかなあの錬金術士たちらしい。かけがえのないめぐり逢いがそんな幸せを運んできた。ふたり違う彩りを重ね合わせたソフィーとプラフタ、フィリスとリアーネ、そして双子たち。ひとりじゃ叶えられない夢もふたり合わせれば叶う。それが想いを形にする錬金術だ。そして幸せを紡ぎ出す不思議な力。オネットママの想いが詰まったラララ~♪のメロディが聴こえてくると感慨深くなり目頭が熱くなる…。まだまだ奇跡の旅は限りなく続いていく。『Into the Journey』もそうだったけど矢野さんが作るエンディング曲はほんと素晴らしい。主題歌もそうだが日本語の歌詞だからよりダイレクトに心に伝わってくるのも良いんだよね。熊本さんのボーカルも素晴らしくて心にスッと入ってくる。

まとめ

DISC3と4を合わせて56曲中42曲お気に入りの曲があってそしてサントラ全110曲中でお気に入りは82曲もあった。今回もただただ名曲しかないサントラとなった。

戦闘曲やフィールド曲、イベント曲が素晴らしいのは然ることながらコンビネーションアーツ曲といった従来までのFJ曲の充実も目を見張るばかり。今まではああいった曲は短すぎるからあまり聴かなかったけど今作は短いからこそ何度でも聴きたくなる曲の良さがある。

不満点は上でも書いたけどもう少しサントラを通して聴いた場合を配慮した曲順にして欲しかったかな。ある程度前後の音楽的な流れに沿った曲順が望ましい。ま、これは他のサントラでもそうなんだけどね。コンビネーションアーツ曲も最後に纏めて配置したほうが…と思ったけどそれだと聴かなくなるケースも増えてくるから中のほうに盛り込んだのは正解か。他には上で書いたようにバッケンにあるのならネージュやフーカにもキャラテーマが欲しかった。確か『真実の声が聞こえたら』がよく使われてた記憶。でも逆にその曲でフィットしたから作られなかったのかもしれない。あとこの二人についてはNOCOさんでもゆーげんさんでもないコーエーテクモ内製のキャラデザインと思われるから差別化の意味も込めて作らなかったのかもしれないな。

大体のまとめは既に前編記事で書いた通り。不思議シリーズの最後を飾るに相応しい集大成となる素晴らしいサウンドトラックとなった。あくまでも個人的主観だがソフィーOSTはアクが強く、フィリスOSTは叙情に傾き過ぎ、今作で知情意のバランスが完璧になったな。次のアトリエシリーズは一体どんなサウンドを聴かせてくれるのか、今から楽しみにしていたい。

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